Kai's English Room

僕は、英語が大好き。日本で独学で英語を勉強して、英検1級に合格。今も英語を教えています。

動詞がふたつ?(Who do you think made...)

先日行われた、米副大統領候補のTVディベートは、トランプとバイデンの罵(ののし)り合いに終わった大統領候補のディベートと違って、「普通」だったようだ。(最も話題になったのは、ディベート中にペンス氏の頭にハエが2分間ずっと止まっていたこと)New York Timesツイッターでこのディベートについて有権者の意見を求めた。

Who do you think made the biggest impact on voters?

(どちらが有権者により強い印象を与えたと思いますか?)

Who do you think won the debate?(記事のタイトル)

(どちらが勝ったと思いますか?)

 

あれ、動詞がふたつ並んでる!think made? think won?

なんだか構文がわからない。複雑!

実は、全然複雑じゃありません。上のふたつの文から

do you thinkを取り除いてみてください。

Who made the biggest impact on voters?

Who won the debate?

これが文の中心。これに、「…と思いますか?」という「おまけ」を挿入しただけなんです。英語では"do you think"は疑問詞のすぐあとにはめ込みます。こういうタイプの文は、瞬時に"do you think"を(   )に入れる感じで理解してください。

この型を作る動詞は決まっていて、think, suppose, imagineだけで十分です。

ここで、動詞knowを使った文と比較してみましょう。

Who do you think won the game?(誰が勝ったと思う?)

Do you know who won the game?(誰が勝ったか知ってる?)

thinkの文の答えは、Naomi. など、内容のある答えになりますが、knowの文の答えは、とりあえずyesかnoです。

同じ型を使って、

Who do you think you are?

(何様のつもり?)(お前は自分を何様だと思っているのか?)

これは怒りの表現で、かなり強いです。

"do you think"を(        )に入れて、Who you areつまり、文の中心は、Who are you?

「こちらにおわすお方をどなたと心得る?」

Who do you think he is?

"do you think"を(   )に入れると、who he isつまり、Who is he?が文の中心。

畏(おそ)れ多くも前(さき)の副将軍、水戸光圀公にあらせらるるぞ!ご老公の御前である、皆の者、頭が高い!控えおろう!・・・「水戸黄門」はいいね、何にも考えなくていいし、スカっとする。

さて、ディベート後、バイデン候補はさっそくペンス氏の頭に止まったハエを冗談のネタに、こんなツイートをした。

help this campaign flyのflyは「うまくいく」campaignは「選挙運動」

ところで、バイデンさんが持っているのは、「ハエたたき」。最近は見かけないなあ。英語では"fly swatter"

ここでSFホラー映画"The Fly"について語りたいけど、また後日。