Kai's English Room

僕は、英語が大好き。日本で独学で英語を勉強して、英検1級に合格。今も英語を教えています。

happy

"What do you want to be when you grow up?"

(大きくなったら、何になりたい?)

親や先生が、子供によくする質問ですね。

a doctor, teacher, pilot, baseball player...

などという答えが多いですが、今どきは "I want to be a You Tuber." かな。

さてここに、John Lennonの文章があります。

5歳の時、母に言われた

「幸せ」が人生で一番大切よ

学校に上がると先生に聞かれた

「大人になったら何になりたいですか?」

僕は「幸せ」と書いた

先生は言った

「あなたは質問がわかっていない」

僕は先生に言った

「あなたは人生がわかっていない」

ジョン・レノン

(拙訳)

 

1.拙訳についての言い訳

 theyはここではteachersを指しています。「先生たち」とすべきでしょうが、

ジョンの文学的な文章(詩のようなエッセイ)という原文の性質と、訳文の流れを重視してあえて「先生」としました。

 assignmentは「課題、宿題」ですが、ここでは教室で先生が質問をして、答えを

作文に書かせるような状況が考えられます。そこで「質問の意味が理解できていない」と言う意味の訳にしました。

 最後のジョンの言葉は「先生は・・・」が自然な日本語ですが、

あえて「あなたは・・・」としました。子供の頃とはいえ、

ジョン・レノンだもん。「権威に対する反逆」の萌芽はあったでしょう。先生と同じものの言い方を返すのもジョンらしいかなと。

2.中身のメッセージについての愚考

 お母さんの言いたかったことは、

「将来どんな仕事をしようが、どんな生き方をしようが構わない。人生で一番大事なことは、それで自分が『幸せ』かどうかだ」

ということじゃないかな。

年収1億以上稼ぐ金融トレーダーでも、人も羨む高級官僚でも、本人が「幸せ」かどうかはわからない。一方で、あまり儲からなくても、誰かのために働くことで「生きがい」を感じている人もいる。日々の忙しさのなかで、一番大事なことー「幸せ」ーを忘れていないか?

 ジョンは小さいころから、母親の言葉もあり、直感的にそういうことがわかっていたから、先生が「医者だ、弁護士だ、サッカー選手だ」という答えを期待しているのが馬鹿に見えたんじゃないかな。

 

とは言っても、やっぱりお金は欲しい・・・