Kai's English Room

僕は、英語が大好き。日本で独学で英語を勉強して、英検1級に合格。今も英語を教えています。

英語は「言い換え」命!

「あなたの禁煙のコツ、教えてください。」

さて、今日から時々「英語の読み方」の話をします。

イギリスの新聞the Guardianのツイートおよび新聞記事(写真の

下をクリック)をご覧ください。

「イギリスでは、この40年喫煙者は減少し続けていたのに、コロナ禍で最近また増加に転じた。特に18歳から24歳の若者の増加が目立つ。」ストレスかな?

さて、今日のテーマは「言い換え」! 英語では、同じことを指して同じ表現をするのを嫌います。同じことを言うのに、表現を次々に変えていくー「言い換え」が起こります。辞書的な意味では、少し違う単語や表現が、「まったく同じ」意味で使われます。これを押さえていくことが、英語の長文を読むための「基本」のひとつなのです。単語は違っていても、意味することは「まったく同じ」で言い換えているだけだ、と見破る練習が必要です。

この例でいうと、

「禁煙する」にあたる表現は、ツイートで"giving up smoking"

記事の方では、"quit smoking" さらに、"kick the habit"、そして"quitting"

と言い換えられていますね。

さらにツイートのtips は、記事の見出しではadviceに言い換えています。

どうですか?最初のうちはこうやってキーワードの言い換えを拾う練習をすると、慣れてきますよ。(ちなみにTOEICの問題は、原文の表現を「言い換え」てある選択肢が正解であることが多いので、「言い換え」を探す練習はTOEIC対策にもなります。

これは長文を読むには必須のスキルなのに、中学高校では、あまり教えられていないようです。英語の長文は、単なる短文の集まりではなく、特有の「クセ」があるのです。パラグラフのこと、topic sentenceのことなど、少しずつ見ていきましょう。

ところで英語にthesaurus(類義語辞典)がたくさんあるのも、この「言い換え」をするために参考にするからかもしれません。日本語のシソーラスはあんまりないですね。

余談ですが、昔、イラストレーター・評論家の橋本勝さんの「どうもニッポン」(筑摩書房)というエッセイ集の英語対訳を担当しましたが(今見ると赤面、若気の至り)、その中に「温泉」に関するエッセイがありました。日本語原文には「温泉」という表現が、いくつもでてきますが、英語にする時、hot springを言い換えるのが大変でした。hot spaにしたり、onsenを使ったり。

英語は「言い換え」命!