Kai's English Room

僕は、英語が大好き。日本で独学で英語を勉強して、英検1級に合格。今も英語を教えています。

blah, blah, blah

 気候変動対策を話し合う国連の会議COP26が閉幕した。日本からは岸田首相も出席したが、環境NGOによる「化石賞」受賞が話題になったくらいで影が薄かった。

 「世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて、1.5℃以内に抑えるよう努力する」「2050年までに温室効果ガスの排出を実質0にすることを目指す」等の合意が得られたものの、焦点のひとつだった「石炭火力発電」に関しては、当初の「段階的廃止」(phase out)から、「段階的縮小」(phase down)に、合意文書の表現が弱められた。

これは、土壇場でインドと中国が反対したためで、世界の環境活動家、NGOから厳しい批判を招いた。

 さて、環境活動家といえば、スウェーデンのグレタさん(18歳)が有名ですね。早速、自身のtwitterで、COP26を痛烈に批判しています。

「COP26が終わった。一言でまとめれば、口ばっかり。ベラベラと下らないおしゃべりに終始した」「本当の仕事は、会議場の外で続いていく。私たちは、諦めない。決して。」

政治家のやっていることは、口先ばかりの「空手形」で、実行が伴っていない。中身がない、約束しても守らない、という辛辣な非難です。

 blah, blah, blah   

下らないおしゃべり、たわごと、馬鹿げたこと=nonsense

音が面白いですね。擬声語です。日本語の「ベラベラ」に似てますね。

話の内容が「クダラナイ、退屈、どうでもいいこと」なので、あえてちゃんと言う価値がない。そんな時に、批判や皮肉を込めてblah, blah, blah. よく聞く表現です。

 誰かの話を紹介していて、途中から嫌になって、「とかなんとか」「うんぬん」「ああでもない、こうでもない」と言うときにも便利。

 グレタさんは、“Small steps in the right direction”, “making some progress” or “winning slowly” equals losing. (「ささやかだが、正しい方向への一歩」「ある程度の進歩」「ゆっくり勝利に向かっている」は、負けに等しい)と言っています。

 一方、このよう性急な姿勢が、一部で次のように批判されてもいます。

「COP26は一定の成果を上げた。すべてを否定しても意味がない。環境NGOは、ただ批判するだけで、具体的な提案もない。そもそも外交交渉とは妥協することだ」

 でもね、「性急」なのは、当然だよ。だって、もう地球には時間がないんだから。これは、訓練ではない。非常事態なんだ。もう、ウルトラマンのカラータイマーは点滅を始めている。

"This is not a drill. It's code red for the Earth." (グレタさんらが会議参加者に向けて発表したopen letterから)