Kai's English Room

僕は、英語が大好き。日本で独学で英語を勉強して、英検1級に合格。今も英語を教えています。

疑う余地がない

 8月9日、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が第6次報告書を公表し、人間活動が温暖化の原因だと「断定」しました。もう科学的にはこの件は決着したわけです。トランプ前大統領と共和党の一部の「懐疑論」は完全に敗北しました。

 さて、この報告書のその部分を引用します。

It is unequivocal that human influence has warmed the atmosphere, ocean and land.
大気・海洋・陸地の温暖化が人間の影響であることは(人間活動が大気・海洋・陸地を温暖化したことは)、疑う余地がない

 

 今日は、この「疑う余地がない」という単語を覚えましょう。

unequivocal  疑う余地がない(=clear)

レベルの高い単語ですが、ニュースには出てきます。

長い単語を覚えるには、バラして「語源分析」も有効です。

un + equi + vocal

equi=equal 等しい   equilibrium(バランス)equivalent(同等の)

vocal 声の vox=voice(声)から ボーカルだから覚えやすい

つまり、equivocalは「等しい声の」例えば、an equivocal answer というと、yes なのかnoなのかよくわからない、どっちともとれる(yesと noという2つの等しい声がする)→あいまいな、はっきりしない

これにunという反対の接頭語がついて、

「あいまい」では「ない」→「はっきりした」「明確な」「疑う余地がない」

 同報告書の著者の一人で英レディング大学のエド・ホーキンス教授の発言。

"It is a statement of fact, we cannot be any more certain; it is unequivocal and indisputable that humans are warming the planet."

(これは、事実を述べたものです。絶対に間違いありません。地球温暖化の原因が人間だというのは、疑問の余地も議論の余地もありません」)もうこれ以上certainにはなれないくらいcertainというわけ。

 ついでにここに出てきた、unequivocalと同じような意味の単語を覚えましょう。

indisputable 議論の余地がない

dispute(議論する)ことができない(in)くらい明白

 菅首相は、「2050年までに脱炭素社会を実現する」と宣言したが、具体策は?まさか「原発の増設」と言い出すのでは?

 10月31日からイギリスでCOP26が開かれるので、注目しよう。

スウェーデンのグレタさんは何と言ってるのかな?