往生際が悪い・負け惜しみ
今日のお題は「往生際が悪い」。え~、「往生」って何?と考えてはいけない。いつものように、表面的な「言葉」にこだわらず、「伝えたいこと」を考えよう。
今世界で一番往生際が悪いのは、トランプ大統領でしょう。すでにすべての州で結果がわかり、選挙人数で大差がついたのに、いまだに毎日ツイッターで、「私は負けていない。選挙はインチキだ。」と吠えています。
「往生際が悪い」とは、「負けたのに、それを認めない」「負けっぷりが悪い」と考えると、
He lost, but doesn't admit it.
He doesn't accept defeat gracefully.
He doesn't know when to give up.
さわやかに負けを認める人は、a good sportといいます。
Be a good sport! 「君の負けだよ、往生際が悪いぞ!」
トランプ大統領についてメディアでは、
He is a bad loser.
loserという言葉が大嫌いなトランプ氏は、はらわたが煮えくり返っているでしょうね。
ところで、英語で「負け惜しみ」は、sour grapes(酸っぱいブドウ)といいます。
就職に失敗して、「どうせあんな会社すぐ潰れるさ」と言ったり、女の子に振られた男が「どうせ、あんな性格が悪い女なんて、こっちから願い下げだ」と言ったり。そんなときには、sour grapesと言われます。
なぜ、酸っぱいブドウ?
イソップの寓話で、キツネが木になっているブドウを取ろうとしますが、手が届きません。キツネは「どうせあのブドウは、酸っぱいにちがいない」と負け惜しみを言いました。ここから来ている表現。
表現の背景を知るのも、英語の楽しみですね。