付帯状況のwith、または「目に涙を浮かべて」
さて、本日のお題は、
「ユイは、目に涙を浮かべて、観客に手を振った」
観客はcrowdで、行きましょう。
Yui waved to the crowd with tears in her eyes.
今日のポイントは、「目に涙を浮かべて」の部分の「付帯状況のwith」です。
「付帯状況」って、何かひどく難しそうですが、(明治時代の文法用語かな。「無人称独立分詞構文」とか、見ただけでコワイ!)実は全然難しくありません。
実際によく使われる形だし、慣れてしまえばとっても便利です。
要するに、2つの動きがあって、それが「同時に」起こっていますよ、というだけのこと。
上の図を見てね。AとBという2つのことが、同時に起こっています。
Aは、いつも通りS-Vつまり、主語と動詞で表現し、Bは、withを使って、コンパクトに「句」の形でくっつけます。
このイメージさえ、頭に持っていれば、付帯状況のwithなんて、全然平気ですね。
例文では、「手を振った」がA, その時同時に「涙を浮かべて」がBです。
形を整理すると、
付帯状況のwith+O+説明語句
Oは名詞または代名詞
説明語句は、Oの説明をする語句で、この例のように普通の「形容詞句」(in her eyes)の他、現在分詞(...ing)や過去分詞も来ます。
TOEICや英検によく出るのは、( )入れ問題で、ここに現在分詞が入るか過去分詞か入るか、どちらですか?というやつです。
実は、この構文では、Oと「説明語句」の間に、意味上SVの関係があります!この例では、tears (are) in her eyesとbe動詞を補ってみると
「涙が」「目の中にある」という関係です。
では、もう1問。英語にしてね。
「口いっぱいに物をほおばったまま、しゃっべてはいけません」
子供の頃親によく言われましたね。
Don't speak(talk) with your mouth full.
speakでもtalkでもOK.
このwithも付帯状況です。「しゃべる」のと「口の中をいっぱいにする」のを「同時に」してはいけない、ということ。
your mouth (is ) full と言う感じで、「口が」「いっぱい」
withの後、意味上SVになってますね。
I fell asleep with the lights on.
「電気をつけっぱなしにして寝てしまった」
ね、簡単でしょ?
「同時に」ふたつのことが起きている、たったそれだけ。
「with+O+分詞」の形(試験にでる!)は、またこんどね。
ガンバレ、日本!